組織マネジメントの基本は、組織目的を理解させ、明確な目標と任務を与え、モチベーションを高くすることだけれど、これらは生活習慣となって染みついていくもので、短期間に変えることは難しい。

積極的で、モチベーションの高い組織を作りたいのだが、“2・6・2の法則”などと言って、組織内に一定数の怠惰な者が存在するのは法則的なもので仕方のないことらしい。

それはそうだとしても、どこの組織にもやらされ感が強くて自主的に動かない人たちがいるのには、それなりの理由がある。

長い時間をかけて、そのように“訓練”されてそうなってしまったのだから、その理由を知れば、矯正することができる。

理由の一つ目は、言われたことだけを忠実に実行するように命じられていること。

いくら「部下が自主的に動かない」と嘆いても、普段から、そうするように強制しているのだから仕方がない。

順調に進んでいるときには力を発揮し、一見、組織だって行動する秩序正しい立派な組織のように見えるが、考えない習慣をつけさせているから、情勢の変化に弱い。

そういう組織を育てているリーダーは、順調に進んでいるときは「オレのお陰」で、上手くいかないときには「部下のせい」にする。

二つ目は、目の前の自分の仕事のことしか理解させていないこと。

自分の仕事の都合しか考えないから、融通が利かない。人の言うことを聞かない。自分の仕事以外は自分の役割ではないと言って拒否する。

そういう組織のリーダーは、「余計なことを考えるな」「自分の仕事に集中しろ」と言って、情報を与えず、組織全体のことや周囲のことを考えさせないように指導する。何故ならば、自分の無能がバレてしまい、自分が批判される可能性があるから、あるいは自分の考えと異なることを言われたときにそれを吸収する能力がないからだ。

三つ目は、一人ひとりの個人の意欲が極めて低いこと。

頑張っても評価されない。成果が認められない。良いことをしても、良いと言ってくれない。

このケースは管理人か大家さんのようなリーダーで、自分から指示したり、命じたりすることをしない。大過なく仕事をすることだけを良しとしているケースが多い。

しかも、仕事をすることすべてが「当たり前」だと思っている。

四つ目は、仲間内の雰囲気だ。過度に集団意識、仲間意識が強く、上司にはうまく立ち回ることを優先し、誰かが目立つことを嫌う集団になっていること。

誰かが失敗すると非難するし、成果を上げるとやっかみを言う。

自分以上に目立たせることを嫌う仲間や先輩がいて、お互いに気を遣うことに疲れてしまう集団になっている。一見、仲の良い者の集まりのように見えるが、足の引っ張り合いや目に見えない集団内の序列が厳しい。

事なかれ主義のリーダーの下で、このような集団が生まれるケースが多い。

この四つのタイプのリーダーや職場はどこにでも存在する。

しかし、一つひとつ問題を見つけ出して潰していきさえすれば、気がついたときには見事な組織に変身してしまう。

継続は力なり。

以上