今、国の各種計画の最上位に、「国土強靭化計画」が位置づけられている。 “基本計画”の上位に位置付けられ、傘のように国の計画の全体を覆う“アンブレラ計画”と呼ばれている。

地方自治体には、「国土強靭化地域計画」として整備するよう指導されている。

地方自治体では、形だけの“アンブレラ計画”を策定し、これもまたコンサルに委託して制作しているケースが多い。

さまざまな部署が作っている機能別の計画、あるいは計画期間が異なる長期計画や中期計画の整合を取ることが難しい、という理由は理解できる。

しかし、災害が日常化し、大規模化、激甚化している時代、30年後、50年後、100年後を見据えて、地域全体の都市計画から見直さなくてはならない。当然、それと整合の取れた機能別の計画が必要になる。

そうなると、利害関係が交錯し、既得権を失う可能性がある人たちは計画作成に着手すること自体に反対する。

だから進まない。国の指導があるので仕方なくコンサルに依頼し、お茶を濁して、形だけの「国土強靭化地域計画」を作成している地方自治体が多い。

国土強靭化計画は、防災の戦略計画として作成が推奨され、新しい公共投資の分野になっている。

(それを支えて影響力を大きくしていたのが2Fの人)。

被災した住民を避難させつつ、都市全体を動かし、地域全体を作り直していく国家百年の計。

宮古市の津波石には、こう刻んである。

「高き住居は 児孫の和楽 想へ惨禍の大津浪 此処より下に 家を建てるな

現代では、個人の判断で住む場所を求めるのではなく、地方自治体として計画、準備しておくことが必要なのだ。

石川県の国土強靭化地域計画がどうなっていたかは知らないが、計画がなかったならば、復興は大きく遅れることになる。

戦略計画がなければ、作戦も戦闘も上手くいかない。

防災の計画体系は、地域防災計画〜地区防災計画という防災計画の柱の上に国土強靭化地域計画があり、そのアンブレラ(傘)の下に各種の計画が作られている。

立派な計画体系だと思う。

これからの時代、それを活かしていきたいものである。