昭和の時代、「フーテンの寅さん」という映画が流行っていました。

フーテンの寅さんの決まり文句は、「結構毛だらけ、ネコ灰だらけ」、「明日は明日の風が吹く」で、その魅力は、どんなことがあってもクヨクヨせずに前に向かって進んでいく姿にありました。

「人生楽ありゃ、苦もあるさ」というのは水戸黄門のテーマソング。戦争の苦しさ、戦後の混乱を乗り越え、将来が明るくなることを信じて生きていこうというのが、昭和の時代性でした。

今の時代、お笑い芸人が、辛さや苦しさを笑い飛ばし、観ている人たちに元気を与える、あれも楽観性かも知れません。

“楽”という文字は、手鈴の象形文字で、古代のシャーマンが手鈴を鳴らして神を呼び、神を楽しませ、また病を治療する姿でした。つまり、「楽しい」ということは、神を喜ばせ、人々に元気を与えたことから来ています。

楽観的なものの見方は、元気の素のようなもので、生きる活力になります。

明るい人は内から光って、そこにいるだけで周囲の人たちを楽しくさせてしまいます。困難のなかであっても、ユーモアのセンスを忘れない人も同じです。魅力のある人の周りには、魅力のある人が集まっています。暗くて魅力がある人など見たことがありませんし、表面的に明るく見えるだけで行動が伴わない人は、売れないお笑い芸人と同じで相手にされません。

楽観的な人、明るい人、楽しそうな人には、そうしている理由があります。柔軟に物事をとらえ感情を楽しい方向に向ける思考習慣ができていて、楽しそうに表現することができる人です。単に「心配しない」だけではなく、「何とかなる!」というより積極的な考え方は、ポジティブな姿勢や行動を生み出します。今できることを精一杯やろうとするチャレンジ精神があれば、心が折れることはありません。

楽観性とは、現実を直視し、どんな試練や逆境にあっても前に進む可能性を見つけ出して、最善の結果が得られるように働きかけていく能力です。

楽観性は、積極的な人を育てます。

行動すれば、新しいことに出会います。新しいことに出会えば、知らなかった世界を見ることができます。知らなかった世界に踏み込めば、今までと違った自分に気がつきます。違う自分に気がつくと、次の可能性が拓けてきます。

人は、行動するために生きています。

何か失敗をしても、「勉強になった」「問題点が見つかった」「改善すればいい」と思える人には、失敗したことが次の行動に大きなプラスに働きます。

現在の状況を悲観してクヨクヨせずに、未来は必ずより良いものになる、良くすることができるのだと信じてチャレンジする人に、幸せは訪れます。

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