4 自分の強みを知る

自分自身の「強み」がどういうものかを理解し、その「強み」を仕事や日常生活のなかで意識的に生かしていくことが重要です。

「強み」を定義した研究成果では、ポジティブ心理学のセリグマン教授とミシガン大学のクリストファー・ピーターソン教授が中心となり、人間の普遍的な「強み」を24個に分類した「キャラクターストレングスのリスト」が有名です。

キャラクターストレングスは、「書く」とか「歌う」といった個別行動レベルやスキルレベルの強みではなく、

  • 国や地域など文化的背景を超えて普遍的に認識されている。
  • 充実感や満足度、幸福感に寄与する。
  • その性質そのものに価値があり、道徳的に評価される。
  • 測定可能である(数値化できる)。
  • 人によって行動面への現れ方に大きく差がある。
  • 日々の習慣や社会的慣習によって磨かれたり持続させられたりするような特徴がある。

など、10以上の基準に基づいて、古今東西の美徳の中から選定したものです。

出来事~思考~行動・感情の結びつきは、人がどのように思考するかによって変わります。その人の「強み」を発揮して思考することによって、喜びや充実感や自尊感情を高め、パフォーマンスが上がるなどさまざまなプラス効果がもたらされることが、多くの研究によって確かめられています。