今、“確実に解決できる問題”を絞り込む(一つに絞れないときには、取り組みの優先順位を決める)」ことができました。

次は、その問題をどのような手順で解決するか、です。

一般的には、次のような手順で取り組みます。

① トップ・リーダー(指揮官)が、いつ、何を判断するのか、を決める。

② そのために、誰が、いつ、何を判断するのか、対策本部(役所内)の意志決定の手順・要領を決める。

③ 判断するため必要な情報を決め、情報収集及び報告要領を決める。

④ 各部署及び現場の責任者(補佐者を含む)に何を命じるのか、任務を決める。

⑤ 実行に必要な資材等を準備する。

⑥ 命令・指示、報告等の系統、手順、伝達方法などを決める。

この手順と腹案を決めたら、自分の考えが、トップ・リーダーの考えに合っているかどうかを、確認しなくてはなりません。

同時に、実務を担当する人たちに賛同してもらうことが必要です。組織の各部署には、必ずキー・パーソンがいます。あの人がウンと言ったら、皆がその気になる、あの人が動いたら上司が動く・・・・そういう人の同意や支持をもらうことです。

これを“根回し”と呼んだりして、古い仕事のやり方だという人がいるかもしれませんが、説明・説得して人を動かし、組織を動かすことは、人の世の常で、必要不可欠なことです。問題に対する理解と良き人間関係なくして、同僚も上司も部下も、組織も、動きません。

危機管理の仕事は、「住民の生命、身体の安全と財産の保護」に関わる仕事で、組織全体が動かなければならない仕事で、かつ現業ではありませんから、トップ・リーダーの意志確認が不可欠です。

役所の首長は選挙で選ばれますから、経歴も、関心も、選挙の公約も、性格も、人それぞれに異なります。企業において上司の経歴が異なるのも同じです。自衛隊でも同じです。

危機管理の仕事は、そういう人たちに対して、問題の重要性を説明し、説得して、あなたの仕事が、いかに組織全体にとって重要かつ意義のあるもので、実現可能なものなのだということを理解してもらうことから始まります。 

トップ・リーダーの意思が確認できたならば、それを組織の意思決定として、明確な方針(1H5W)を示す会議の場を設定します。

トップ・リーダーの意思に従って、組織全体が動いている状況を作り出す、それが「組織を動かす」ということになります。

この「手順を決める」作業は、 目標に向かって組織の努力を「集中」していく手順、過程を決めるもので、 ただ単に作業手順を決めるマニュアル的なものではありません。

頭の中で、シンプルで分かりやすい論理構成を作ることは当然として、それは受験勉強や机上だけで作業する人に任せておけば良い仕事で、現場で働く実務者は、それを実行するために動いてくれる人の問題、組織内の人間関係から一人一人の参画意識(心の持ち方など)までを含めて、考えるべきものです。

現場の実行者に求められるのは、机上だけで仕事をする人よりも、より複雑系の、総合的な仕事で、これを考えることができるかどうかが、仕事のできる人とできない人の分かれ道になります。

仕事の「焦点(目標)」がはっきりして、目標に向かって「集中」していく手順が明らかになれば、皆の意識は、実現の可能性に「集中」するようになります。

これを抜きにすると、多くの人たちは「仕事が増えた」としか考えないでしょう。

「人を活かす」手順を考えると、驚くほど人は動いてくれるものです。

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